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本学会について

理事長挨拶

理事長 龍野 一郎  春暖の候、日本肥満症治療学会の会員の皆様におかれましては日頃より、当学会の活動にご理解・ご支援を賜り厚く御礼を申し上げます。
本学会は平成19年に「肥満・栄養障害研究会」を継承する形で「日本肥満症治療学会」として設立され、初代理事長 齋藤康先生、第二代理事長 白井厚治先生の下で発展してまいりました。この度 平成30年1月26日に開催されました第17回理事会において、新理事長に龍野が推挙・承認され、4月1日から理事長に就任させていただいております。本日はその御報告並びに就任の挨拶をさせていただきたいと存じます。
肥満症はさまざまな合併症を引き起こし、重大な健康障害をもたらしますが、中でも合併症が顕著で治療抵抗性である高度な肥満患者(morbid obesity)は大きな課題で本学会ではこの高度肥満症に焦点をあて、チーム医療に基づき肥満外科手術を含めた統合的な肥満症治療の確立を目指して、内科医・外科医・精神科医・看護師・管理栄養士・薬剤師・理学療法士・ソーシャルワーカーなど多職種の方に参加をいただき、活動をしてまいりました。特に、肥満外科医の方々には本学会の中に部会として日本肥満外科治療学会(Japanese Society for Treatment of Obesity/JSTO)を設けていただき、国際肥満外科学会(International Federation for the Surgery of Obesity/IFSO)の日本支部としても活動をいただいております。
我が国においての肥満外科手術は1982年に千葉大学で川村らによってはじまり、すでに36年の歴史を持つわけですが、やっと2014年に胃袖状手術が保険収載に至り、2017年にはそれまで年間200例程度手術症例が約470症例と急速に広がってきており、2018年には我が国においても70を超す施設で肥満外科が実施される可能性があります。近年 肥満外科手術は代謝障害、特に2型糖尿病への治療の有効性が証明され、代謝手術とも呼ばれるようになり、その適応が高度肥満から軽から中等度の肥満患者にも期待されております。国内にBMI35を超える高度肥満患者が60万人、また 本学会を中心とした施設に参加をいただいた平成28年度厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患政策研究事業)「食欲中枢異常による難治性高度肥満症の実態調査」(龍野班)の日本糖尿病学会認定教育施設に対する全国アンケート調査で肥満外科手術を考慮すべき高度肥満2型糖尿病患者が3万人(推計)もいることなどを考えると施設の拡充をはかることは重要なことですが、肥満外科の先進国である米国では急激な肥満外科実施施設の拡大に伴い手術死亡率が高まり、肥満外科手術が停止される寸前までいった事は大きな教訓であり、米国ではこれに伴い肥満外科手術の安全を担保する目的で全国レジストリーが作られています。肥満外科手術は高度肥満患者の持つメンタルの問題への対応、術前・周術期管理、リバウンドや栄養障害予防のための一生に亘るフォローアップが必要で統合的肥満症治療の一環としてあくまでチーム医療の下に質を担保した施設拡充が必須であり、その意味でそのノウハウを蓄積した我々日本肥満症治療学会の果たすべき役割は大きいと考えます。
今後とも、安全かつ有効な肥満(代謝)手術を含めた統合的な肥満外科治療の確立を目指す所存ですので、皆様の会員の皆様のご支援・ご協力をよろしくお願いを申し上げます。


平成30年4月1日
日本肥満症治療学会 理事長
龍野一郎

 

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